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言いたいことはすぐ言う

口が過ぎれば足を取られます。基本的にはWord2ページ程度

捨てられない女

心理分解

私は好きであるものを捨てられない。嫌いにもなれない。
趣味の寄せ集めの中途半端な人間だ。

実家の部屋は漫画本で溢れているし、読みもしない観光パンフレットが散らばって
一度も見てないお笑いのDVDが積まれている。

 

「高校生のとき弓道インターハイに行って・・・」
(私の所為で予選落ちだった。)

バイクが趣味で・・」
(現在バッテリーが上がった状態である。)

「一人でよく旅行とか行くんですよ~」
(単に行く人がいないのと、気を使いたくないだけである。)

 

未練はいつも中途半端なまま、終わることすら許さない。
じゃあ何故捨てられないのか。多分“憧れ”だと思う。
弓道着に憧れ、仮面ライダーに憧れ、放蕩して知らない土地の風を浴びるのに憧れる。

そんな人間が一応まともに仕事をしている。
副業禁止。去年の手取り200万行かない。多分稼いでないし自活も出来てない。
それでも続けてるのは、今の仕事が空いた時間を好きに使えるうってつけの仕事だからだ。

未練の霊媒体質の私が未だに重く引きずっているのは“俳優”に憧れていた自分だ。
ある時は医者に、ある時は殺人者になるその“何にでもなれる”世界に憧れた。

プライド一つ捨てられない私が・・である。
ずるずると漠然とした思いだけを引きずったまま、高校生の時、地元の劇団に入った。
幸か不幸か私以外の同級生は皆、上手かった。
その同級生ですら一番上手かった同級生を残し、概ね舞台から降りた。

私も舞台から降りざるを得なかった。
中途半端な自分が立ち続ける程甘くない世界でとてつもなく失礼なことだし、
本音を言えば今の仕事が決まったからだ。

それでも未だに輝く舞台に立ち、誰かを演じ、拍手を受ける夢を見る。

捨てられない夢。捨てきれない未練。捨てることが出来ない現実。
そして悲しいことに未練は不必要なお情けで、まだ続いているのだ。

昔の自分に会ったら言いたい。
「結局見栄で仕事を選んで、
全て中途半端な状態で放置したまま捨てられずに・・・・
もう埃被った残骸だけを背負って、多分降りることの無い列車に乗ったんだ。

でも。今はそれでも良いと思ってる私がいるんだよ。惨めでしょ?」

捨てられない私は更に荷物を増やそうとする。
一生じゃ足らない願望を見栄と意地だけで片っ端から採ろうと手を伸ばす。

私の未練は今でも続いている。どこかで光を浴びたい自分を抑えて
段々同化してきた大義名分の裏方に回り,
少し多めの仕事をへラリとした笑顔で難なくこなすフリをしている。
演技がこんなところで活きているのは悲しいが、私のプライドは敗北宣言すら許さない。

いつか私自身のブレーキをかけることが出来るのだろうか。
既に壊れかけている自分自身のシステムとハードディスクを尻目にまだ動けると抵抗し続ける。
今こうやって自分が物事に手を出す速さと手を引けない臆病さに呆れ
それでもまだ行けるとどこか信じている自分を哀れに思いながら。


リンクを張ることを快諾して下さった某ヤンデル先生の記事を読んで…

dryandel.blogspot.jp