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読書感想文「ようこそ、自殺用品専門店へ」

 

Welcome to・・・

自分は英語に疎いが、こんな“ようこそ”なんて現実にあったら批判殺到間違いなしだろう。

 

この題名にやられてしまった。

そのまま図書館の駆り出しコーナーへ進んだ。

 

『いらっしゃい』ではなく『お気の毒です。』

『すてきな最期になりますように』

『またどうぞ』じゃなく『さよなら』

 

そんな店に人は来るのだ。
最後の自由、“自殺”を買いに。

 

 

“人生に失敗?なら上手に死のう!”
・・・・なんて後向きで前向きなキャッチコピー!

 

客商売だからあくまで道具を売るだけ。殺人はしませんときっぱり言う。
何しろ死ぬのは一度きり。リピーターゼロのれっきとした、サービス業だ。

 

勿論家族は憂鬱辛辣
店に並ぶはは刃物・毒薬・首吊り縄。

ガタイの良い男に切腹を勧める店主はミシマ。
もうそれだけで日本人的には素晴らしいブラックジョークだ。

 

十代続く老舗には陰湿さ。
それに見合う“素晴らしい家族”が住んでなければならなかったのに・・・

 

明るく幸せを振りまく天使のような末っ子の所為で変わる。
店も・町も・家族でさえも。

 

暗い漠然とした、しかし確かに誰しも分かる“死”という概念に愛・幸せ・明るさがまき散らされる。

 

 

 

十分に幻想の笑い暗い世界を楽しんで下さい。

そして最後のたった一文で戻ってきます。
現実に、物語の終わりに、人生に。

著:ジャン・トゥーレ
訳:浜辺貴絵

 

 

ようこそ、自殺用品専門店へ

ようこそ、自殺用品専門店へ